最も自分らしい自分の顔は自分じゃ分からない!似顔絵の写真選びのコツ。

イラスト

自分らしい表情って、以外と自分では分からないことが少なくないようです。

 

 

⒈ 最も自分らしい自分の顔は自分じゃ分からない

 

似顔絵の依頼をいただく仕事柄、提供して頂いた知人の写真を、意識的に拝見する機会が多くあります。
すると、その人っぽくない写りの写真を目にすることがあります。その人っぽくないいというのは、普段周囲が目にするその人の表情と少し違う写りということです。
もちろん、どの写真をとっても本人であることは間違いありませんが、普段よく目にするその人の表情ではない写真ということです。
“その人っぽい”を言い換えると、その人を代表する表情といいましょうか。

 

似顔絵を作製するときに重要視していることの一つは、その人らしい表情選びです。似顔絵の最も大事な点は、似顔絵を見てすぐに誰だか解る、という点です。
「あー、なんとなくわかるぅ。」とか
「似てるけど、なんか違うね。」
では、ある意味描き手の負けですし、そもそも依頼者様にも申し訳ないです。

ウェルカムボードの場合は、特に大勢の方が目にします。出席者みんなから似ていると思っていただくには、その人を代表する表情を選ぶことが重要です。

依頼主が描いて欲しい顔と、書き手が描きたい顔に多少のギャップが生じることがあります。

 

なぜなのでしょう?

 

 

 

⒉ 普段の顔は自分じゃ見れない

 

おそらく普段生活している中で、最も目にする時間が少ないのは自分の顔だからです。

何か特殊な理由(職業、こだわり)がない限り、1日のうち多くの時間は自分以外の人の顔を見て過ごすことになります。

自分の顔を見るといったら、
・朝の髭剃りや歯磨きの時、
・トイレに行った時の洗面台、
・夜のお風呂や歯磨きの時

くらいです。全部合わせたって1、2時間くらいではないでしょうか?女性の場合はお化粧の時間をいれてもトータルで3時間くらいでしょうか。睡眠時間を除けば、残りの14、5時間のほとんどは誰か別人の顔が視界には入っているはずです。

そう考えると、周囲が認識している普段の自分の顔と、自分が認識している自分の顔に多少のズレが生じてくるのだと思います。

ズレと言っても顔自体が変わることはないので、表情の違いということです。
普段、周囲の人がよく見ている自分の顔は自分ではあまり認識していません。
というかできません。
従って、写真を選ぶときに、普段の自分と言ったらこの表情だ!という観点ではなく、この顔で描いて欲しい、こういう表情の自分がいいなぁという思いが潜在的に入り込むのだと思います。もしくは、深く考えずに選んでしまうかです。

つまり、自分が描いて欲しいという思いだけで写真を選ぶと、それを絵にした時に第三者に伝わりにくということが起こる可能性が出てきます。一番良いのは、周囲の人がよく目にするその人の表情を選ぶことです。

(どうしてもその写真や表情にこだわりがある、という場合にはそのお写真で描くこともできます。)

 

 

⒊ 似顔絵用写真の選び方のコツ

 

要するに、最も自分らしい普段の表情の写真を選ぶと良いです。

しかし、こればかりは本人だけでは判断が難しこともあります。したがって似顔絵の写真選びの際に、普段一緒に居るパートナーや知人に加わってもらうのも良いかもしれません。

また、描き手としては、これらのことをなるべく起こりにくくするために、依頼者にはできるだけ多くの写真を提供して頂くようにお願いしています。その中から描き手が写真を選ぶことで、より良い似顔絵が出来上がると思います。

これは、依頼者との面識がある場合です。

 

面識のない方からの依頼の場合には、その人らしい表情の前情報がありません。その場合は頂いた写真の中から、その人らしい表情を読み取るしかありません。なので、依頼フォームには、できるだけ多くの写真をアップロードしてくださいと記載しています。少なくて困ることはあっても、多いに越したことはありませんので。情報量は宝です。

似顔絵作成において写真選びは重要かつ、最初の難関でもあります。

より良い似顔絵作りのためにも、より良い写真を引き出せるよう努力していこうと思います。。

 

 

【今日のオランダ語】
写真選びは重要です。
De selectie van de foto’s is belangrijk.
(ドゥ セレクツィー ファン ドゥ フォトス イス ベランフリック)